沢木耕太郎とのつきあいは、キャパより少しだけ短い。
最初に読んだのが1984年で、キャパの『ちょっとピンぼけ』読了の２年後だった。
僕の本棚にある沢木耕太郎著作を開いてみたところ、『地の漂流者たち』の最後のページに、「'84 5/5(土) 青函連絡船中で読了。ミツアキの推薦」と書いてあるのが一番古い読了記録だった。
ミツアキというのは学生時代の友人で、大学に行かずに酒と本に浸かっている悪友だった。
社会人３年目に帰省したとき、かつて『龍馬がゆく』を熱く勧めてくれた彼が「小説もいいけど、ノンフィクションもおもしろいぞ」と教えてくれたのが、この本だった。
沢木耕太郎に興味をおぼえた僕は、同じ年に『テロルの決算』や
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『敗れざる者たち』
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などを読了し、その後も書店で沢木耕太郎の本を見かけると、手に取るようになった。
この「読書ノート」を書きはじめてからも、『無名』、『血の味』、『ポーカー・フェース』の書評を書いている。
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