殺人場面を見たい女子高生

朝の通勤電車で女子高生の大きな声が聞こえてきた。
「ねぇ、あのイラクの日本人が殺される場面って、絶対ネットのどこかに載るじゃん。私すっごく見てみたいなー」

こういうのを「殺伐とした社会の空気」と社会学者は言うのだろうか。
イラクで日本人の青年が拘束されたニュースは「何度も止めたのに行ってしまった」「なぜこの時期に」と、いかにも「本人が悪い」といわんばかりだった。そんな報道姿勢の影響を受けて、「死んで当然」と女子高生は思ったのかもしれない。

私のひざに広げた本には「自分のことしか考えない人は真の幸福を得られない」とういうような内容が書かれていた。(西田文郎著「人生の目的が見つかる魔法の杖」)

あの高校生が自分の娘だったら、「ばかなことを言うな!」と叱り飛ばしたい。そういう話を聞いてもらえるような、信頼される父親になっていたいと思う。今3歳の娘が高校生になるまであと12年、ちゃんとした大人でいられるかな。