早朝起業

副題:「朝5時から9時まで」の黄金時間を自分のために使う方法

2004年6月刊 著者:松山 真之助 出版社:祥伝社 価格:\1,365(税込)


早朝起業―「朝5時から9時まで」の黄金時間を自分のために使う方法

毎日1冊の書評を配信している Webook of the Day というメルマガがある。サラリーマンをしながら書いているようなので、「本当は全部読まずに書いているんじゃないの?」と、少し批判的な眼で読んでみたのだが、きちんと読んでいる様子がうかがえる。何より本の紹介のしかたが愛情に満ちているし、推薦ポイントも的確で感心してしまった。
本書はこのメルマガの著者が書いたもので、会社勤めをしながら毎日1冊書評を書くなんてスゴイことをことをする秘訣が書かれている。
その一つは、本書のタイトル通り「早起きすること」だ。
もう一つは、メルマガを出すという喜びを知ってしまったから、とのこと。読者から反応があるし応援メッセージももらえる。この喜びがあれば速読術などマスターしていなくても一日に1冊読めてしまうらしい。
このメルマガが著者の活躍の舞台を広げ、今ではラジオ番組のパーソナリティやセミナー講師、コンサルタント、大学院客員教授も務めている。


普通のサラリーマンである私が本書を読んで嬉しかったのは、著者のアドバイスのいくつかを既に私自身が実践していたことだ。朝4時起きして始発電車に乗る著者にはかなわないが、私も朝5時に起きて通勤電車で座って読書している。ただ読むだけではもったいないので、ブログに読書ノートを載せ始めたのも著者のアドバイス通り。
しかし、喜んでばかりもいられない。著者は「何でもいいから、人と違うことをやってみよう」という。「早起きして本を読んでネットに載せる」ということをやっている人は他にもたくさんいるだろう。「毎日1冊」なんてスゴイ人も私が知っているだけで2人いる。私は週1冊のペースなので、これでは著者のサブセットに過ぎなくなってしまう。「人と違うこと」というのはハードルが高いなぁ。


それでも、私の書く文章の内容は他の誰とも同じ内容ではない。たぶん、文章には“人格”も滲み出るだろう。せっかく著者が「まずは始めてみることだ」「続けていくと、何かが生まれる」と言ってくれているので、もう少し続けてみよう。時期をみて「まぐまぐ」にも登録申請してみようかな。


この本は「僕もやってみようかなー」という人の背中をちょこっと押すためのもの、という著者の意図に私もハマッテしまったようだ。