田坂広志さんの講演会に行ってきました。

昨日、田坂広志さんの講演会が丸ビルホールで開催され、私も聴講してきました。講演のタイトルは「なぜ、我々は『志』を抱いて生きるのか」です。


講演のタイトルは、5月9日の私のメルマガで紹介した『未来を拓く君たちへ』の副題と同じで、内容も著書と同様であることが予想されました。
これが何かのノウハウ本であれば、既に読んだ本と同じタイトルの講演を聞く必要は少ないでしょう。
しかし、田坂さんの本は違います。仕事を、人生を、こんなに大上段に語る人というのは、どんな人なんだろうか、どんな声で、どんなふうに語ってくれるんだろうか。会いたい、会ってみたい、と思ったのです。


静かに登場した田坂さんは、「皆さんの前でお話する機会を与えていただいたことに感謝します。私の思いは、いつも一期一会です」と前置きして話はじめました。
予想を上回る緊張感に圧倒されます。休憩なしで2時間ぶっ通しの講演なのに、余談を話したり笑いを取ったりすることが全くありません。約300人を収容する会場は満席で、みなさん文字通り身じろぎもせず真剣に聞き入っていました。


田坂さんは、かつて死を覚悟する病を患ったことがあるそうで、その経験が「たとえ今日死んでもいい」という覚悟を感じさせるのでしょうか。


おりしも、この日は11月17日。ボージョレ・ヌーヴォーの解禁日とは思えぬ、何か異次元の世界へ迷い込んだ2時間でした。