本をまとめ買いしてきました


先週の金曜日、「石黒謙吾の編集者的酒場ゼミナール」というイベントに参加してきました。(イベントはこんな内容でした)


久しぶりに東京へ出たので、ついでに丸の内オアゾ丸善本店で本をまとめ買いをしてきました。


せっかく買ってきても、私の読書ノートで紹介せずに終わってしまう本が半分以上ありますので、今回は「これから読もうと思っている本」をご紹介しようと思います。


次に読む本を選ぶ参考にしていただければ幸いです。

伊集院静著『いねむり先生』


著者:伊集院静   出版社:集英社   2011年4月刊  \1,680(税込)  410P


いねむり先生    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


ポッドキャスティング番組「ラジオ版学問ノススメ」の4月10号で著者へのインタビューを聴き、気になっていた本です。
最愛の妻を亡くした著者が、色川武大氏と出会って再生していく過程を描いた自伝的小説とのことでした。400ページを超えた、ちょっと分厚い本でしたが、読んでみようと思います。


〔アマゾンの内容紹介より〕


色川武大との交流を描く著者自伝的小説の傑作
女優だった妻の死後、アルコール依存、ギャンブルに溺れ、壊れてしまったボクは「いねむり先生」こと色川武大に出会う。“大きな存在”との交流の中で、再生を果たす。伊集院静自伝的小説の最高傑作!


女優であった妻の死は入院200日後に唐突にやってきた。癌だった。やり場のない憤りと虚脱感が酒とギャンブルにのめりこませた。半年後にはアルコール依存症になり、ボクは心身ともボロボロに壊れてしまった。幻聴や幻覚も僕を苦しめる。それまでの仕事を整理し、無為な日々を過ごしているときに、知り合いにある人物を紹介された。小説家にして、エッセイスト、そしてギャンブルの神様と呼ばれる“先生”だった。ひと目見た瞬間からそのチャーミングな人柄に魅かれ、いつしか二人きりで競輪の“旅打ち”に出かけることになった。


先生は酒場でも競輪場のスタンドでも、どこでも突然、眠ってしまう。ナルコレプシー(眠り病)という難病のせいだった。また、幻覚、幻聴もあらわれると言う。実は先生もボクと同じものに苦しめられていた。ボクも旅の最中、しばしば発作に苦しめられたが、先生の限りなくやさしい懐に触れるたびに、奇妙な安堵感に包まれていくのを感じた。そして……。ボクは脱出することができた。得体の知れない不安や恐怖という感情がボクの身体の中から消え去っていくのがわかった。

伊集院静著『大人の流儀』


著者:伊集院静   出版社:講談社   2011年3月刊  \980(税込)  189P


大人の流儀    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


『いねむり先生』の横に積んであったので、つい。
60歳を超えた著者が、若者に小言を言いながら人生を説いている……ような内容に見えました。
愛する人との別れ〜妻・夏目雅子と暮した日々」という章もあります。
ガンコジジイが「最近の若者は……」と説教しているのを聞いても何も収穫がないことが多いのですが、本書をパラパラっと読んでみて、「いいこと言ってる」と感じて購入しました。


〔アマゾンの内容紹介より〕


苦難に立ち向かわなければならないとき。
人に優しくありたいと思ったとき。
どうしようもない力に押し潰されたとき。
自分のふがいなさが嫌になったとき。
大切な人を失ってしまったとき。
とてつもない悲しみに包まれたとき。


こんなとき、大人ならどう考え、
どう振る舞うのだろう。

本田靖春著『複眼で見よ』


著者:本田 靖春   出版社:河出書房新社   2011年4月刊  \1,995(税込)  315P


複眼で見よ    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


本田氏の遺言書ともいえる『我、拗ね者として生涯を閉ず』を読んでから、本田靖春氏の生き方、考え方をもっと知りたいと思うようになりました。本田氏を特集したムック本を昨年9月に読んだのですが、単行本未収録原稿を集めた本書が4月に出たばかりであることを知り、買い求めました。


参考書評:『我、拗ね者として生涯を閉ず』(⇒読書ノート2005年5月16日
参考書評:『本田靖春 「戦後」を追い続けたジャーナリスト』(⇒読書ノート2010年9月12日


〔アマゾンの内容紹介より〕


ジャーナリズム・メディア論、“戦後”日本人論、ルポルタージュ作品…弛緩する現代日本を錆びぬ屈強な筆致で突き刺し、鈍い単眼で錯綜するジャーナリズム・枯れゆくノンフィクションを蘇生させる、単行本未収録作品集成。

佐野洋子対談集 人生のきほん』


著者:佐野洋子 西原理恵子 リリー・フランキー   出版社:講談社   2011年2月刊  \1,470(税込)  267P


佐野洋子対談集 人生のきほん    ご購入は、こちらから



〔この本に興味を持ったのは……〕


西原理恵子リリー・フランキーも好きな作家です。
本書をパラパラめくっていたら、目次の次のページに「同じ武蔵美 描けない絵で どうにかやってしまう組」と書いてある西原のイラストを発見。
おまけに、あのロングセラー絵本『一〇〇万回生きたねこ』の作者である佐野洋子さんも武蔵美卒だそうです。
大先輩と「どうにかやってしまう組」の対談は、もう読むしかないでしょう。


〔アマゾンの内容紹介より〕


「生きることは、死ぬまでの暇つぶし」
「100万回生きたねこ」を通してめぐりあった佐野洋子V.S.サイバラ&リリー。
抱腹絶倒トークの向こうに、「生」への真摯な思いが炸裂!
生前最後の肉声。

海堂尊著『ゴーゴーAi アカデミズム闘争4000日』


著者:海堂尊   出版社:講談社   2011年2月刊  \1,680(税込)  443P


ゴーゴーAi アカデミズム闘争4000日    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


これもポッドキャスティング番組「ラジオ版学問ノススメ」を聞いて気になって
いた本です。(2月15日配信を参照)
チーム・バチスタの栄光』等の海堂尊氏の医療小説は1冊も読んだことがありません。
いまさら読むのに抵抗感があったのですが、本書は小説ではなく、海堂尊氏が医療行政と闘った記録とのことです。
毛色が変わっていて、面白いかも、と手に取りました。


〔アマゾンの内容紹介より〕


日本の解剖率は2%台で先進国中ぶっちぎりの最下位。犯罪行為や虐待が見逃される「死因不明社会」解消のためには、CTやMRIで死体の画像診断をすればいい。
無名医師だった海堂尊は10年前にAi(死亡時画像診断)の概念を思いつく。
「中立、平等、透明、迅速」なAiは、たちまち世に広まるかに思えたが、そこに立ちはだかったのは厚労省官僚と解剖に固執する“解剖至上主義者”たちの厚い壁だった。
チーム・バチスタ』をもしのぐ超興奮、苛立ちと爽快感が入り乱れる、前代未聞の知的ノンフィクション。

中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇』


著者:中野京子   出版社:文藝春秋   2011年3月刊  \1,600(税込)  262P


中野京子と読み解く名画の謎 ギリシャ神話篇    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


中野京子さんの『怖い絵』シリーズは、どれもゾクッとさせつつ西洋絵画についての「へぇ〜〜」が満載でした。
今回はギリシャ神話にまつわる「へぇ〜〜」が堪能できそうです。


参考書評:『怖い絵』(⇒読書ノート2008年3月13日
参考書評:『怖い絵2』(⇒読書ノート2009年5月22日
参考書評:『怖い絵3』(⇒日経ビジネスオンライン「超ジビネス書レビュー」2009年11月11日


〔アマゾンの内容紹介より〕


★謎が解けたら、名画は最高の「エンターテインメント」になる!


日本人の苦手ジャンルとされてきたギリシャ神話の名画を、西洋文化史に精通する著者が痛快に読み解きます。そうして見えてくるのは、ゾクゾクするほど面白い神々と人間のドラマ。


主神ゼウスや、愛欲の女神ヴィーナス、太陽神アポロン、処女神ディアナなど、そうそうたる神々が繰り広げる全20篇の物語を収録。


■ オリュンポス十二神の関係がひと目でわかる「神々の系譜」付き
■ 紹介する名画は30点。すべて美しいビジュアルにこだわったオールカラー
■ 主要絵画24点は、引き出し線を使って詳細に解説


レンブラント『ダナエ』/ティントレット『天の川の起源』/セスト(ダ・ヴィンチ模写)『卵から生まれた双子』/ジェロームピグマリオンとガラテア』/ボッティチェリ『春(プリマヴェーラ)』/ゴヤ『運命の女神たち』など。

齋藤孝著『読書のチカラ』


著者:齋藤孝   出版社:大和書房   2011年6月刊  \1,365(税込)  197P


読書のチカラ    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


『声に出したい日本語』で有名な齋藤センセの本は、1冊読むとしばらく遠慮したくなるほど濃〜い内容です。
でも、またしばらくすると読んでみたくなる中毒性に僕もやられてしまいました。
今回も、読書の効用について熱く語っているはず。
それに、「読書は心の糧になる」なんて月並みな言い方はしないはず。
きっと、自分の苦境時代の話が「これでもか」というほど載っているはず。
買ったばかりでまだ読んでませんが、きっとそうに違いありません。


〔アマゾンの内容紹介より〕


高度な刺激社会には、楽しいことも、感動できることも、たくさんあるのに、それでも本を"鏡"として人生を見つめるべき理由とは何か----。
「読書なしの人生はあり得ない」「不安で孤独なときこそ、本を読む絶好のチャンス」と断言する著者の経験と、鋭利な視点を通して、「読書と生きる力はどこでつながるのか」を問い直す試み。

千宗屋著『もしも利休があなたを招いたら 茶の湯に学ぶ“逆説”のもてなし』


著者:千宗屋  出版社:角川oneテーマ21新書   2011年5月刊  \760(税込)  213P


もしも利休があなたを招いたら 茶の湯に学ぶ”逆説”のもてなし (角川oneテーマ21)    ご購入は、こちらから



〔この本に興味を持ったのは……〕


井上靖氏の講演録CD『利休の遺したもの』を先日聴きました。


利休がどんな人物かを究明する小説家の探求姿勢のすごさを感じ、僕も利休の人物像に興味がわきました。
本格的に利休を探訪しようとしても挫折しそうなので、現代茶人が解釈する利休の姿を知ってみようと思います。


〔アマゾンの内容紹介より〕


茶人はときに、客人の裏をかく――。
茶事という人間関係の縮図に込められた、コミュニケーションの知恵と作法、そして、接待ともサービスとも違う茶の湯的「主客」論とは?
千利休を導き手に現代日本を問いなおす。

ツノダ姉妹著『喜婚男と避婚男』


著者:ツノダ姉妹   出版社:新潮新書   2011年5月刊  \735(税込)  200P


喜婚男と避婚男 (新潮新書)    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


山田昌弘氏が書きそうなテーマに見えますが、書いているのがマーケティング会社を経営している姉妹、という意外さに興味を引かれました。
最近の流行りモノは男性モノばかり、らしいです。


〔アマゾンの内容紹介より〕


家事育児を厭わず、妻子を愛し、それを公言して恥じない「喜婚男」。
一人で過ごす時間こそ最高と考え、結婚にメリットを見出さない「避婚男」。
「男のオウチ進出」によって生まれた彼らの動向を掴まずして、現代の世相を読み解くことはできない!
「女の時代」の恩恵をたっぷりと味わってきたバブル世代のマーケッター姉妹が、驚きと共感、そして困惑も覗かせながら綴る「当世オトコ気質」。

山本直人著『電通リクルート


著者:山本直人   出版社:新潮新書   2010年12月刊  \756(税込)  223P


電通とリクルート (新潮新書)    ご購入は、こちらから


〔この本に興味を持ったのは……〕


マスコミが日本の世論を動かすのと違い、電通リクルートは社会の空気を変えていっているように思います。
両社がどのように社会に働きかけ、動かしているのか、基礎知識を得られると思い購入しました。


〔アマゾンの内容紹介より〕


「欲望」はいかに作られたのか?
「情報に疲れた社会」の行方を読む画期的社会論!


情報産業の双頭が、押し寄せる情報の海に翻弄されている。マス・メディアを通じた広告であらゆる商品を売ってきた電通と、就職や住宅購入等、「人生の節目」をビジネスにしたリクルート
モノが飽和したにもかかわらず、「憧れの生活」が絵空事になってしまったこの国で、我々の欲望はどこへ向かうのか?
彼らはその欲望の創出にどうかかわろうとしているのか?
消費社会の光と影を露わにする、知的興奮に満ちた一冊。