著者:松山 淳 出版社:青春出版社 2009年7月刊 \1,313(税込) 141P
野口嘉則さんの『鏡の法則』や『3つの真実』と同じように、人生に大切なものを気付くためのヒントに満ちた物語です。
著者の松山淳さんの前著『「上司」という仕事のつとめ方』は、「完璧なリーダーシップなんてありません!」と、リーダーのストレスを解放してくれる一書です。
あまり素晴らしい内容だったので、昨年のメルマガ最終号で「2008年のベスト1」と紹介させていただきました。
今回とりあげる新著も、帯に
「弱みを見せてもいい。矛盾しててもいい。完璧じゃなくていい」
と書いてある通り、自分の心に素直になることの大切さを伝えています。
主人公は、大企業を途中退職して父が社長を務める会社に転職した会社員です。
社長の父が亡くなったあと、営業部長から課長へ降格された主人公は、精神的に追いつめられます。
新社長への不信、新しく部下になった若者への不満でいっぱいの主人公ですが、元の会社の上司に言われた強烈な一言が、ある“気付き”を与えてくれます。
新社長のリストラ策に対して主人公の取った行動とは何か。
主人公の胸に去来するものは……。
ネタバレになりますので、詳しいストーリーは割愛し、代わりに、6通目の手紙に対する解説での松山さんの励ましを引用させていただきます。
泣いたっていいんです。弱くたっていいんです。
強さを誇示して他人の辛さを思いやれない人であるより、弱さを抱える
人間の真実に気づいている人の方が、本当の意味での強さを持っていまは
ずです。人は変わっていくことができます。年齢は関係ありません。
どうぞ理想としている自分から目を背けず、まっすぐに未来の自分を目
指してください。
変われることこそ、人ができるもっとも人らしい人生の偉業なのですか
ら……。