生きる悪知恵


副題:正しくないけど役に立つ60のヒント
著者:西原 理恵子  出版社:文藝春秋(文春新書)  2012年7月刊  \840(税込)  214P


生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)    ご購入は、こちらから


マンガ家の西原理恵子(以下、「サイバラ」と略称)が、さまざまな人生相談に答えながら、現代を生き抜く智恵を授ける一書である。


サイバラは、不幸のデパートのような人生を送ってきた。


まわりが貧乏人ばかりの環境で育ち、本人も貧乏ぐらしを経験した。
アルコール依存症の実父は早くに死亡し、母の再婚相手はギャンブルぐるいの果てに、サイバラ美大を受験する前日に自殺してしまう。


高校中退のあと、なんとか武蔵野美術大学に入るが、絵の才能の無さに愕然とする。
ミニスカパブでホステスのアルバイトをしながらエロ雑誌にカットを描くバイトで、ともかくも「絵」で生活しはじめる。
チャンスをつかみ、マンガ家として売れ始めるも、取材で出会ったギャンブルやFX投資に収入を注ぎ込む。


フォトジャーナリストと結婚し、2児をもうけるが、夫のアルコール依存症のため離婚を余儀なくされる。
離婚後も元夫をサポートして、やっとアルコール依存症を克服するが、元夫は癌に冒されていて、1年もたたずに死亡。


現在は、1億4千万円の借金を抱えながら、貪欲な創作活動を続けている。

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