TBSラジオで2ヶ月に一度日曜の深夜に放送している「文化系トークラジオ Life」というラジオ番組があります。
「マイルドヤンキー限界論」
「超絶!ポエム化社会」
「勉強し続ける社会」
などの社会時評&サブカルチャーに関した話題を批評家、ライター、編集者、哲学者、ジャーナリストなどのゲストたちが議論する番組です。
ナマで聞いたことはないのですが(笑)、放送内容を丸ごと収録し、更に「外伝」という放送終了後のおしゃべりを追加した音声コンテンツがネットで配信されていて、もう何年も楽しみに聞いています。
(2016年までは無料のポッドキャスト番組で、今はラジオクラウドで無料配信)
番組とは別に、定期的にイベントを実施しているのですが、ここ数年、本の内容を語るのが恒例になっていて、ことし1回目のイベントも、「文化系大新年会2020―2019年のオススメ本はこれだ!」というテーマでした。(イベント告知はこちら)
ブックレビュアーとして見逃ません。
一昨年に続き、今年も参加してきました。
出演メンバー(ライフクルーと言います)が昨年出版された本の中からオススメ本の内容と、オススメの理由を語ります。
あらかじめオススメ本のリストと内容の概略を書いたリストを配っているので、その順番に紹介していく――と思ったら大まちがい。
最初に発言した速水健朗さんが1冊紹介すると、その本のテーマに関連した本を別の人がぶっ込んでくる、というスタイルで、3つしかないマイクを6人で譲り合っていましたが、一度マイクを握ると、なかなか離しませんでした。
いやぁ、オススメ本を紹介する熱量がすごい!
会場の暖房もちょっと暑い(笑)
どんな本を紹介していたかはナイショですが、終了後の即売会で2冊買いましたので、ちょっとだけネタバラシします。
1冊目は、ジェントルメン中村著『ようこそ!アマゾネス☆ポケット編集部へ』です。
出版社:講談社 2019年9月刊 1,056円(税込)
倉本さおりさん(書評家)のオススメで、
最後は必ずホッコリする新感覚お仕事マンガ
とのことでした。
文芸誌の編集部が舞台のコミックで、筋肉モリモリの女性編集者たちが主人公です。
実際に読んでみて面白かったのは、セリフのルビの使い方。
たとえば、
「小説家っていう猛獣に獲物を狩らせるには…首輪は不要って事だ!!」
というセリフにルビをふり、
「小説家っていうシェパードにネタをとらせるには…すきにやらせろって事だ!!」
と読ませます。
おもしろい!
もちろん、最後に必ずホッコリすることは間違いありません。
2冊目は、高口康太著『幸福な監視国家・中国』です。
出版社:NHK出版 2019年8月刊 935円(税込) 254P
塚越健司さん(情報社会学者)のオススメで、監視カメラのある方がむしろ自由に活動できる、と感じる中国の若者たちを掘り下げたノンフィクション、だそうです。
映画「マイノリティーレポート」の世界が現実化するのかもしれません。
『ようこそ!アマゾネス』の次に読むつもりです。