キャパの十字架(その2)

(承前)


世界的に有名な写真家となったキャパの作品は、日本でも数年に一度展示会が開かれている。
その中のひとつ、1997年に新宿三越美術館で開催された「ロバート・キャパ全作品展」は、「第1部 大戦への兆し」、「第2部 戦禍への挑戦」、「第3部 愛と平和を探せ」の3回に分けて全作品を展示していた。僕が見にいったのが第1部だったか、第2部だったか忘れたが、全作品展示を見るには3回通わなければならない。
3回通うかわりに帰りがけに買い求めた東京富士美術館発行のカタログには、全部で891枚の作品が載っていた。


その後、キャパの展示会に足を運ぶことはなかったが、『キャパの十字架』を読み終えたのに機を合わせたかのように「ロバート・キャパゲルダ・タロー 二人の写真家」という展示会が横浜美術館で開かれていることを知り、先日、15年ぶりにキャパの作品に接してきた。
展示会の内容を知らせるホームページでは、この展示会のみどころを、「全所蔵作193点を一堂に展示するのは、開館以来、初めての試みです」と強調している。
展示枚数は1997年の「ロバート・キャパ全作品展」に及ばないが、興味ある方は、あと10日で展示会が終わってしまう(3月24日(日)まで)ので、お早めにどうぞ。


売店で、571ページもあるリチャード・ウェラン著『ロバート・キャパ 決定版 』も販売していたが、
ロバート・キャパ 決定版    ご購入は、こちらから
今回は、ゲルダ・タローの作品を手に入れたかったので、展示会カタログを買うことにした。


(その3へ続く)