希望の仕事術


著者:橘川 幸夫  出版社:バジリコ  2010年1月刊  \1,260(税込)  174P


希望の仕事術    購入する際は、こちらから


承前


前置きが長くなった(^_^;)


本の内容に入ろう。


本書は、橘川さんが「深呼吸」と名付けた箴言集の系譜に属している。
奇数ページの真ん中に、思わず唸ってしまう2、3行のことばが書いてあり、ページをめくると偶数ページに短い解説文が載っている。
今までの「深呼吸」には解説文は付いていなかったので、少し“初心者向け”の形式を採用したといえる。


橘川さんは「まえがき」で、仕事についての考え方を次のように述べている。

 社会は、その時代の個人の想いをエネルギーにして、常に変化していく。僕らは、もういちど思い出す必要があるのだと思う。記憶喪失してしまった、自分の内部にある、本来の姿を。仕事は苦しく大変だけど、それ以上に楽しいものであるということを。僕らは労働の喜びを確かに知っているのだということを。自分の気持ちと、仲間や地域の人たちの心が、仕事を通してつながっていたということを。


橘川さんの「仕事」についての箴言は、ひとつ一つ、ハッとさせられるものが多い。
以前書いたように、自分のブログに書いておいた言葉が数ヶ月後によみがえってきた、という経験を僕は持っている。


橘川さんの言葉を引用することによって僕の仕事への考え方が透けて見えてしまいそうな気がするが、今回も印象に残った言葉を少しだけ引用させてもらう。

プロとは、たったひとつのことを握りしめて
人生を疾走していく人のこと。

社会で生きるには、やりたいことを一つするために、
やりたくないことを99ぐらい引き受けなければならない。

本当の弟子とは師匠を利用し尽くして、
師匠を足蹴にして乗り越えていくもの。


少し前に書いたとおり、橘川さんはスゴすぎて、なかなか乗り越えていけない。
落第生と呼ばれても、不肖の弟子として着いていくことにしよう。と思う今日このごろである……。