副題:人生を変える“愛と幸せと豊かさの秘密”
著者:野口 嘉則 出版社:ビジネス社 2008年5月刊 \1,300(税込) 219P
『鏡の法則』で100万部のベストセラーを放った野口さんの2年ぶりの書き下ろし。「幸せって何だろう」「本当の豊かさとは?」を考えさせてくれる、小説じたての自己啓発書です。
主人公の矢口亮は、30代後半の会社経営者です。
目標をかかげて必ず達成する方法を教える「目標必達研修」という研修プログラムを開発し、会社は急成長中。名刺には「代表取締役」のかわりに「ミスター目標達成」という肩書きを書いてあります。
かつてパッとしない成績の営業マンだった亮は、25歳のとき「成功法則」に出会い、自分の仕事のしかたや生き方をがらっと変えました。
35歳までに自分の会社を持つ、などの具体的目標を定め、プラス思考で考えるよう努力し、向上心の持ち主が集まる勉強会に顔を出します。もちろん、目標達成に役立ちそうな本を月に5、6冊は読むようにし、得た知識は、すぐに行動に移しました。
努力の甲斐あって、おもしろいように効果があらわれます。
まず、営業成績がトップになり、自分に自信を持てるようになったことではじめて女性とつきあうことができました。結婚して息子が生まれ、転職先でもトップの成績を残し、目標通り独立。すぐに軌道に乗った会社は、順調に成長を続けます。
亮は、絵に描いたような成功のまっただ中にいました。
つい1時間前までは……。
信頼していた部下が3人も辞めることを告げられ、亮は怒りに駆られます。
呆然と家に帰ったものの、不登校の息子と軽いうつ症状の妻に向かって、罵声を浴びせてしまい、自己嫌悪に駆られます。
いったい何が間違っていたのだろう?
苦悩に沈んだ亮の前に、線香の香りを漂わせて不思議な老人が現れます。
老人は警戒する亮の心を解きほぐし、行き詰まりの原因を諄々と諭してくれました。
落ち着いてきた亮に、老人は“3つの真実”を告げます。それは……。
ここから先の内容は、要約してお伝えしても価値はありません。
自分の仕事のこと、家庭のことを思い浮かべながら、一言ひとことを味わって読む。
それが、ストンと心に入ってくる一番の方法です。
私も、たくさんの心に染みることばと出会うことができました。
その中のひとつ。
老人の言葉の中に、本書を読む姿勢として、とても大切な教えがありましたので、ひとつだけ紹介させていただきます。
それは、野口さんの前作『鏡の法則』にも関連する、次のような教示です。
鏡の法則の視点で他人を裁かないことじゃ。
たとえば、頑張っても豊かになれない人を見て、『きっとあの人は、
与える心が足りないのだ。だから豊かになれないのだ。この人は心を
あらためないとダメだ』などと、心でその人を裁いてしまうのでは
ないかね?
せっかくすばらしい“3つの真実”を読んでも、それを自分のことと捉えずに、他の人に当てはめる。しかもマイナス評価のために使ってしまっては、“3つの真実”は何の力も発揮しません。
最初から最後まで、自分のために書いてある。
これが、良書を最高に味わうための最良の心構えだと思います。
来週月曜日(5月19日)までのキャンペーンのお知らせ
ベストセラー作家の野口さんに、実はお会いしたことがあります。
昨年10月、佐藤伝さんの出版記念パーティーに参加しておられ、名刺交換させていただいたのです。
私と違ってほっそりしていて、さわやかな第1印象です。お年はお聞きしませんでしたが、好青年、という表現がぴったりでした。
「書評本を出したんです」と私が自己紹介したのに興味を示されたので、持参していた『泣いて笑ってホットして…』を1冊差し上げました。
そのお返し、というわけでもありませんが、本書は野口さんご本人からのプレゼントです。
印刷してすぐ送っていただきましたので、もちろん、まだ発売されたばかり。
しかも、来週月曜日までキャンペーンを実施しているというニュースもお知らせいただきました。
発売時のアマゾンキャンペーンはよく聞きますが、今回は、どのオンライン書店で買った場合も対象で、街中やご近所にある書店でもOKだそうです。
キャンペーン特典として、野口さん本人が講師をする「自己実現力の磨き方」という動画セミナーを見ることができます。
野口さんは100万部のベストセラーになって取材も多いはずなのに、今までどのメディアにも顔をださない方針を貫いてきました。講演やセミナー依頼も引き受けたことがありません。
現在のところ、これが野口さんのセミナーを受ける唯一のチャンスです。
詳しくは、キャンペーンページ http://coaching-m.co.jp/3truth.htm をご覧ください。
本書のイントロダクションのような、予告編ムービーも見られますよ。
他のブログでも紹介されてます。
尚、私も愛読しているブログ「マインドマップ的読書感想文」の5月12日号にも、本書の紹介が載っています。
評者の smooth さん、実はまだ本を手にしていません。
それでも、野口さんのキャンペーンに間に合わせようと紹介記事を書いたのです。(決してアマゾンの自分の売り上げを増やす目的ではありませんよ(笑)。念のため)
まだ読んでいないので、「早く読みた〜い」という期待感あふれる名文に仕上がってます。よろしかったら、こちらを参照ください。