「爆発するソーシャルメディア」セミナーに参加してきました


7月10日開催の第3回時事通信テクノロジーセミナー「爆発するソーシャルメディア」に出席してきました。


今回の講演会は、時事通信社編集委員湯川鶴章さんが企画したもので、湯川さんは、当日の基調講演、他の講師紹介、パネルディスカッションと出ずっぱりで進行しておられました。


WEB2.0という言葉がすっかり有名になり、浮かれていないで、そろそろ次の潮流をきちんとつかんでおきたいなあ、という人にぴったりのセミナーで、募集開始後すぐに定員に達してしまったということです。


冒頭の基調講演で、湯川さんはまず「ソーシャルメディアとは何か? CGMとどう違うのか?」という定義からはじめました。詳しい内容の紹介は遠慮しておきますが、ソーシャルメディアには、爆発的に普及することと、滞在時間が長くなっていること、という特徴が挙げられます。
検索の時代が終わり、これからはソーシャルメディアの時代だ、と言われることも多くなりました。ソーシャルメディアが本当に次世代の主役に躍り出てくるかどうかを考えるとき、新しいサービスを支える技術動向も重要ですが、湯川さんは「ソーシャルメディアが収益をあげる方法=マネタイズの方法を確立できるかどうかがもっと重要」といいます。
そのマネタイズの方法を探るのが今回のセミナーの目的、とのこと。
これは期待感が高まりますね。


基調講演その2では、ジャーナリストの佐々木俊尚さんが「ソーシャルメディアが作る次世代ウェブの世界」というタイトルで講演しました。
実は、半月ほど前に佐々木さんの講演を聞いています。その時の印象は、6月25日のブログにも書いたように、「いろんなところからお呼びがあるので、ネタを組み合わせてしゃべりまくっている」というものでした。ちょこちょこっと新しい内容も入っているのですが、「知ってるよ、そんなこと」という内容が7割〜8割を占めています。
今回はどうかなあ、と期待したのですが、レジュメを見ると、「あっ、前回とほとんど同じ」(泣)。前回はガマンして聞いていたのですが、今度は遠慮なく居眠りすることにしました。


それでも、ひとつ収穫がありました。今回の佐々木さんの講演で刺激的だったのは、次の分析です。

ITウォッチャーが話題にしていないセカンドライフが、日経××では
大変な話題を呼んでいるように書いている。
そりゃ、もしwiiと協業でもはじめたら大変なことになるだろう。
しかし、今のブームは実態のないブームだ。
mixiを使ったこともない経営者にソーシャルメディアの事業企画を
認めてもらうより、セカンドライフの企画を通す方がラクなだけ。
古い経営者に、「3次元世界にモールを出します」と目に見える形で
企画をあげれば、すぐに稟議が通る。それだけだ。

そのほか、

  • “Search”から“Share”へ
  • SMO(Social Media Optimization)は2006年8月10日を起点に世界に爆発した
  • クチコミ(Word Of Mouth)には金銭の報酬なしで広まるオーガニックWOMと金銭等の報酬の対価として広まるノンオーガニックWOMがある
  • ソニーウィジェットサービスの「FLO:Q」を開始する

などなど、興味深い話題満載のセミナーでした。


昨年の第3回時事通信テクノロジーセミナーの内容が、もうすぐ『次世代広告テクノロジー』というタイトルでソフトバンククリエイティブから発売されるそうですので、今回のセミナーの内容も、来年の今ごろ出版されるかもしれません。ちょっと遅い!! と感じるかもしれませんが、詳しくはそちらをご覧ください。


さて、セミナーの内容とは直接関係ありませんが、書評家の私が「参加して良かった」と思ったことが3つあります。

その1

私の『泣いて笑ってホッとして…』の22ページで紹介している『メール道』の著者久米信行さんにお会いしたこと。
久米さんからは、「本、届いてます。ありがとうございます」と言っていただきました。開会前のわずかな時間でしたが、寄せ書き用にしている私の本の22ページにしっかりサインをいただくことができました。
ツイてる!!

その2

私の『泣いて笑ってホッとして…』の136ページに今日の主役の湯川さんの著書『ブログがジャーナリズムを変える』と、ポッドキャスティング「湯川鶴章のIT潮流」を紹介しています。
湯川さんには、まだ本をお送りしていなかったので、持参した本を献本し、やはり136ページにサインしていただきました。
お忙しい休憩時間に、ありがとうございました。
ツイてる!!

その3

この日の講演者、出展者から本をいただきました。
一冊目は、『クチコミのチカラ―ビジネスに生かすクチコミ・マーケティング』、もう一冊が『THE END OF SOFTWARE(ジ・エンド・オブ・ソフトウェア)―IT経営の常識が変わる』です。
読み終わったら、また内容紹介させてもらいます。