ああ娘


著者:西原 理恵子 + 父さん母さんズ著  出版社:毎日新聞社  2006年11月刊  \880(税込)  158P


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毎日新聞日曜版に連載している「毎日かあさん」の読者から寄せられたトホホな息子のエピソードをまとめた『ああ息子』の続編。こんどは、さまざまな娘たちの生態を描いています。


実は『ああ息子』は数ページ読んで、すぐに図書館に返してしまいました。
「男の子は何をしでかすか分からない」というお母さんたちの驚きに満ちた本のようなのですが、息子を育てたことがないので、やはり実感が湧かなかったのです。
今度は違います。6歳の娘を持つ現役のパパとして、思い当たる内容があっちにもこっちにもありましたよ。


私と同じお父さんは多いようで、『ああ息子』の著者は「西原理恵子 + 母さんズ」と、お母さんからの投稿ばかりでした。『ああ娘』の著者は「西原 理恵子 + 父さん母さんズ」です。「母さんズ」から「父さん母さんズ」に昇格しているところが重要です。
私も毎日新聞を読んでいたら、投稿していたかもしれません。


『毎日かあさん カニ母編』『毎日かあさん2 お入学編』に登場するサイバラの娘は、かわいいそぶりをみせながら、大人の心(特にパパの心)を手玉にとる一面も見せていました。
本書の帯に「カワイイお前は天使か? 小悪魔か?」とあるように、女の子が実はしたたかな計算に裏付けられた行動を取っているエピソード満載です。お父さんからの投稿は、それに気付いていないものが多く、「あ〜らら、もうメロメロだねえ」と、男親の私が笑ってしまうくらいです。
しかし、お母さんの目は厳しい。自分もかつて小悪魔でしたから「私はだまされないからね」と一歩引いて見ています。
そんなお父さん、お母さんの投稿の中から、選りすぐりのネタにサイバラが絵を添えた本。面白くないわけがありません。


子育て世代も、子育ての苦労を懐かしく思い出す“子育てOB”世代も楽しめますよ。