木村政雄さんの講演会に参加しました。


吉本興行でやすし・きよしを育て、現在はフリープロデューサーとして、講演・執筆活動、テレビ・ラジオ出演に活躍している木村政雄さんの講演会に参加しました。


吉本の常務時代からよくテレビ出演してタレント顔負けに笑いを取っていた木村さんです。当日も、冒頭から繰り出すギャグに会場はどっかんどっかん大受け。私もひときわ大声で笑わせていただきました。


会場のみなさんがそろそろ酸欠になりそうなくらい暖まったころ、「日本の将来は“富国楽民”にすべき」という天下国家の話題が始まりましたよ。
木村さんが何度も強調していたのは、ものごとは変わっていくのが当たり前。何事にも賞味期限があるので、いつまでも過去の成功体験にしがみついていてはいけない、ということです。
ビジネスの世界でも人間関係でも、時代による変化が訪れていて、
   今までは「同業間競争」だったのが「異業種間競争」になる
   今までは「よりうまくやる」ことが大切だったが、これからは
       「人と違ったことをやる」が大切になる
   今までは「No.1」を目指していたが、これからは「オンリーワン」
   今までは「耳8口2」で良かったが、これからは「耳10口10」
等々、変化に敏感になることが重要です。


この日の講演会は、松山真之助さんが「校長先生」を務めるジェイカレッジの第11回目の講演会でした。
会場がJALビルということもあり、木村さんは最近のJALの経営不振も話題にしておられました。
「大丈夫です。悪い会社ほど再生する。今がチャンスです」とエールを送り、実際に低迷状態から抜け出した組織の例を挙げました。
   木村さんが入社した時の吉本興業は、松竹に負けていた
   今は上野動物園より来園者の多い旭山動物園も廃業寸前だった
   受験者の人気が低下した立命館も、今は日本で二番目の受験者数を誇る
それぞれ、どのようなどん底状態から、どんな対策で立ち直ったかも解説いただきました。自分がJAL社員だったら、木村さんの本気の励ましに心の中で泣いていたかもしれません。
自分の会社、自分の部署が不振に陥ったとき、今日のお話を思い出すようにしましょう。


最後に、私が印象に残った言葉を紹介します。
   「マネージャが芸人を育てる、と言っても、
    育つ環境を用意してあげるのが精一杯です。
    タレントなんて育てられるもんじゃありません。
    自ら育つもんです」
人を育てるって難しいことなんですね。