忘れ物


ボウリング大会の幹事役をやることになり、自宅の近くのショッピングモールで景品を購入しました。
やっぱりスポーツをした後は、入浴剤を入れたお風呂でゆっくり体を休めていただくのが一番でしょう。……ということで、入浴剤の詰め合わせを購入。
お風呂の後は心地よい睡眠かな、と、低反発マクラも買いました。


景品をいったん会社に持ってこなければなりませんので、通勤電車に大きな袋を持って乗りました。網棚に載せて、いつものように通勤読書をはじめたのは良かったのですが、本の内容に没頭してしまい、すっかり荷物のことを忘れてしまいました。
終点の東京駅のホームの階段を下りるときに、ハッと気づきます。
大急ぎで電車にもどったところ、車内点検していた車掌さんが、
  「あー、2号車の忘れ物ならホームの事務室ですよー」
と教えてくれました。


ホームの事務室へ「すみませーん、忘れ物しましたー」と飛び込んだところ、駅員さんから、
  「何をお忘れですか」
  「どのくらいの大きさですか」
  「袋のお店の名前は何ですか」
と確認の質問を受けました。
「大きな袋です」と答えたまでは良かったのですが、お店の名前がとっさに思い出せません。
  「じゃ、何色の袋ですか」
色の質問にも困りました。はっきり覚えていません。
「えーっと、ウグイス色です」と答えると、不審な目で見られます。
ヤバイ! 疑われている!


  「あの、あの、中に低反発マクラと入浴剤が入っていて、あの、あの、
   入浴剤の子袋は中が見える透明な袋で……」
と説明して、やっと返してもらいました。
あらためて袋を見るとピンクでした。ウグイス色だったのは、マクラの包装紙のほうです。


記憶力が減退してきたかなー。