2005年8月刊 著者:山田 真哉 出版社:青春出版社 \924(税込) 79P
本書は、あの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」著者の山田真哉氏が編集した「新会社法」の解説書です。
2006年に施行される「新会社法」の概要を短時間に知りたい、という人の心をくすぐる「結構使える」「つまみ食い」という売り言葉がいいですね。「図解」というのも魅力的です。
実際に読んでみると、期待を裏切ることなく、短時間で「新会社法」を理解した気分にさせてくれる本でした。
本書の冒頭に、新会社法の3つのビックリ、4つの特徴が挙げられています。
〔3つのビックリ〕
・有限会社の廃止
・資本金は1円でいい
・取締役は1人でいい
〔4つの特徴〕
・条文がカタカナからひらがなへ
・起業を簡単にする
・M&Aを柔軟にする
・合同会社・LLP、会計参与の新設
要はアメリカ式に起業をしやすくして、会社の合併や買収にも対応する法律にしよう、というのが趣旨のようです。
これからベンチャーを起こそうとしている人や、定年後に備えて会社だけでも作っておこうか、という人は是非知っておくべき内容ですね。ただ、新会社法で会計方式が大幅に変わる、というわけでもなさそうなので、会計・経理担当以外のサラリーマンにとっては、あまり参考にならない気がします。
尚、カバーの折り返しに「30分で会社法を知りたい方」に読んでいただきたい、とありましたが、私は会計の基礎知識がないせいか、1時間かかりました。「新会社法」を理解する興味と必要のある方だけにお薦めします。