副題:カラー図解で一目瞭然 (2005年度版)
2005年3月刊 著者:国際地学協会編集部【編】
出版社:国際地学協会 価格:\1,400(税込) 142P
2005年3月31日までに合併を申請した自治体に時限付きで地方財源を優遇する、という施策が効果を発揮し、合併する自治体が続出しました。本書は、この「平成の市町村大合併」で市町村の名前がどう変わるかということを地図で示した、とてもシンプルな本です。
ふだん地図を見る機会の少ない私ですが、市町村名を記載しているだけの地図をこんなにワクワクしながら読むとは思いませんでした。
まず気になるのは、自分のふるさとです。
北海道の訓子府(くんねっぷ)町は……、えっ、となり町の置戸(おけと)町と合併して訓子府町の名前は無くなっちゃうの! ショック!
なんだか故郷がなくなってしまうような気がしますねぇ。
それにしても、この道東の合併はすさまじいです。北見市と釧路市が拡大した結果、なんと太平洋岸の(新)釧路市とオホーツク海に面した(新)北見市が隣接するんですよ! それに、東知床市(羅臼町と中標津町が合併)は、間に標津町が入っています。飛び地にしてはちょっと大きすぎない?
あんまり面白かったので、今日は、クイズを出します。(答えは一番下に小さく表示しました)
クイズ(1)
本書の冒頭には都道府県の変遷が載っていますが、それによると明治12年(1899年)には下記の3府36県がありました。現在は1都・1道・2府・43県ですが、この間に増えたり減ったりした都道府県は何でしょうか。
青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県・茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京府・神奈川県・新潟県・石川県・山梨県・長野県・岐阜県・静岡県・愛知県・三重県・滋賀県・京都府・大阪府・堺県・兵庫県・和歌山県・鳥取県・岡山県・広島県・山口県・愛媛県・高知県・福岡県・長崎県・熊本県・大分県・鹿児島県・沖縄県
クイズ(2)
青森県と岩手県に一戸(いちのへ)町から九戸(くのへ)村まで「○のへ」という市町村がありましたが、平成の大合併で無くなった「○のへ」は何でしょうか。
クイズ(3)
愛知県美浜町と南知多町の合併は、「南セントレア市」の名前が住民に不評だったため再検討になりましたが、その後どうなったでしょうか。
他にも、見ているだけで「へ〜」が続出しそうです。自分の住んでいる地域やふるさとだけでも立ち読みしては?
答え(1)
減ったもの:東京府・堺県
増えたもの:北海道・東京都・富山県・福井県・奈良県・島根県・徳島県・香川県・佐賀県・宮崎県
答え(2) 六のへ
六戸町と下田町が合併して「おいらせ市」が誕生します。(もともと「四のへ」は無かったようです)
答え(3)
住民アンケートの結果、合併そのものを白紙撤回という結果が2005年2月末に発表されました。本書には、合併協議が不調に終わった自治体も掲載されていますが、愛知県美浜町と南知多町は合併協議について何も書かれていません。編集部の配慮でしょうか。