イママダ


2005年2月刊  著者:柴田理恵久本雅美  出版社:マガジンハウス  \1,100(税込)  207P


イママダ


テレビのバラエティ番組でおなじみの久本雅美柴田理恵の仕事感、恋愛感、人生観を軽快にしゃべくり倒した本です。
お笑い関係者の本というのは、読後に何も心に残らないものが多いのですが、この本は違います。ガハハハ、と笑えて、ちょっとしんみりして、読み終わって「なんか、あしたも頑張ろう!」という元気が湧いてきます。


最近のバラエティ番組では出演者のセリフを字幕で表示することが多く、「煩わしい!」と一部に批判もありますが、早口でしゃべった内容が聞き取りにくいこともありますので、私は気に入ってます。
本書は、この「字幕」方式を採用していて、「ここ、笑うところですよ」とか、「私は強く訴えたい!」いう箇所の文字が巨大文字で印刷されています。雑誌では珍しくないかもしれませんが、こういう書き方をする本は初めて見ましたねぇ。
たとえば、「生き甲斐」について柴田理恵が語る場面。
    私は、恋愛が生き甲斐なんて思わない。どちらかといえば、キッパリ
   「仕事が生き甲斐」と言えるもん、恋愛はご褒美だから。ご褒美なら、
   宝石買うぐらいだったら、
   男買うわな!!
   ワハハハハハハハハハハ


いきなり、ちょっと品の無い箇所を紹介してしまいましたが、柴田が言うといやらしく無くなるのが不思議です。決して本書はシモネタの本ではありませんので、ご安心を。
柴田のお母さんは教師をしていましたが、職員室の外で物事が決定することが悔しくて、「そうだ! 飲み会に一緒に行けばいいんだ!」 と決意しました。そして、ガンガン 酒を飲むようになり、マージャンもするようになって、その場で「私の意見はこうです。勝手に決められては困ります」ということをビッシ っと言っていたそうです。
この母ありて元気印の柴田理恵あり、と感じさせるエピソードです。


書名の「イママダ」は、二人がまだ人生の途上にある、という意味です。人気があるからといって説教するわけではない、でも、自分たちの人生観をちょっとだけ語ってみたい、という本でした。
少しだけ耳を傾けてみてはどうでしょうか。