キッパリ!


副題:たった5分間で自分を変える方法
2004年7月刊  著者:上大岡 トメ  出版社:幻冬舎  \1,260(税込)  173P


キッパリ!―たった5分間で自分を変える方法


言わずと知れたベストセラーです。
幻冬舎の本って話題を呼ぶ本が多いですねぇ。いまさら読むのも恥ずかしいくらい売れてます。
それを読書ノートに取り上げて内容紹介するというのは、勇気のいることです。……などとウダウダ言ってるのは、本書の精神に反します。キッパリ! とはじめることにしましょう。


著者は今年40歳になるイラストレーター。東京生まれで現在は山口県宇部市在住。二人の小学生を持つ母でもあります。スポーツと縁遠い生活をしていましたが、32歳でヒップホップダンスにはまり、34歳で柔道をはじめました。ちょうどその頃、仕事にも人間関係にも行き詰っていた著者ですが、体が積極的になったからでしょうか。自分を変える、というシンドイことをはじめることにしたのです。
「大きい変化は小さい変化から」ということで、5分でできる小さなことでいいから自分を変えてみよう、というのがスタートでした。
2ページでひとつ、簡単にできること、著者が実際にためしたことを紹介しています。脱いだ靴はそろえる、テレビのスイッチを切る、一日10回「ありがとう」と言う、など全部で60個。
特に著者のお気に入りは、表紙にも書いている「天高くコブシを突き上げるポーズ」です。シュプレヒコールの「エイエイオー」や、「ウルトラマンの変身ポーズ」で既に知られているポーズですが、著者には自分で開発したという自負があるので「テンコブポーズ」と命名しました。
イラスト付きで気軽に読めます。読み終わってみると、確かに「なんか元気になった!」という気がします。お試しあれ。


最近、インターネット生まれの本によく出会います。この本も女性サイトShes net「5分で自己改革」というコラムの連載から生まれました。
近ごろの出版社は新人に冷たい、と聞いたことがあります。昔の編集者には新人を発掘しようとする姿勢があって持ち込み原稿も読んでくれましたが、今は実績のない著者は相手にされないそうです。新しい本を出すときに、「この作者は無名ですが、内容がすばらしいです」という説明では出版社の上層部が納得せず、「この作者は○○万部の実績があり、今回の本も○○部の売上が見込めます」という企画でなければ通らないとのこと。
その点、インターネットは「このコラムには××万件のアクセスがありました」と数字を出せるので、企画が通りやすいのでしょうか。
私のブログは1日50件くらいのアクセスですが、これが1万件になれば出版社からお声がかかるかも(笑)。みなさーん、たくさんアクセスしてねー。